人の体にある関節のうち、唯一骨がぶら下がるような構造をしている肩関節は、その構造の特徴から懸垂関節と言われています。人の腕は、僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋、三角筋など、肩関節の周りの筋肉により吊り下げられていて、これらの筋肉には、腕の重みで常に大きな負担がかかっているため、肩こりが起きる場合が多いです。

筋肉が疲労しやすい状態であったり、疲労回復が遅れたりして肩こりを起こすことがあり、また筋肉が引っ張られることによりその間に挟まれている神経や血管が圧迫されることから引き起こされる肩こりもあります。また、一般的に女性は男性に比べて筋肉が小さいということもあり、肩にかかる負担もより大きくなり、筋肉疲労の回復に時間がかかるため肩こりが生じやすいと言われています。

肩こりの主な治療法

肩こりを起こす原因には、頸椎が原因のもの以外に筋肉、神経、血管などがありますが、どのような原因にも薬物療法が共通しています。薬物療法には、外用薬、のみ薬、注射薬の3種類があります。

・外用薬

外用薬には、消炎鎮痛薬を配合した湿布やローション、ゲル、スプレーなどがあります。湿布は手軽で効果が長続きする反面、皮膚がかぶれる、湿疹が出るなどの症状が起こる場合があります。ローション、ゲル、スプレーは、湿疹はほとんどでないですが、比較的早く効果を感じる一方で、持続性が少し劣るようです。専門医に相談のうえ自分にあったものを選ぶようにしましょう。

・のみ薬

肩こりの治療で使用するのみ薬には、消炎鎮痛剤、筋肉の緊張をほぐし血流をよくする筋弛緩薬、筋肉の疲労をやわらげ神経機能の回復を促すビタミン剤、痛みを軽減してくれる効果がある漢方薬などがあります。
これらののみ薬は、単独で使ったり、併用したりすることもあり、効果や副作用を確認しながら、場合によって薬を変更したり、追加したりする場合があります。

・注射薬

筋肉への注射
こりや痛みを感じる箇所に局所麻酔やステロイド薬を注射します。

神経への注射
神経ブロック注射とも呼ばれ、肩こりの原因となる3本の神経に注射します。